カリブ海のオフショア・ケイマン諸島とは? 投資を行うメリットも解説!

海外投資の基礎知識

あなたは「ケイマン諸島」をご存知でしょうか? 海外投資に興味がある方なら、一度は耳にしたことがあると思います。

ケイマン諸島は、カリブ海にあるオフショアです。オフショアとは「資産運用で得た利益に対する課税が無い、もしくはかなり低い地域」のことです。そのため、投資家は効率的に資産を増やすことができます。

それに対して、日本では資産運用の利益に20%の税金が課せられます。仮に10万円の利益を得た場合、2万円も税金が取られてしまうのです。利益が大きくなるほど、「たくさん税金がかかるな、、、」と思うことでしょう。

今回は「ケイマン諸島」について詳しく解説します。ケイマン諸島での投資を考えている人は、地域特性などをしっかり把握してから始めるようにしましょう。

ケイマン諸島の特徴

それでは早速、ケイマン諸島の特徴について紹介していきます。

ケイマン諸島には、先にお伝えした「オフショア地域(=租税回避地)」としての一面だけでなく、リゾート地や金融業としての一面もあります。

リゾート地

ケイマン諸島は北米と南米の中間地点にあるカリブ海の西インド諸島に位置しています。グランドケイマン島、ケイマンブラック島、リトルケイマン島から構成され、その広さは東京23区の4割程度です。

平均気温は27℃と、年間を通して暖かな熱帯気候です。サンゴ礁やイグアナなど絶滅危惧種の生物を見ることができ、その景観の美しさから、ダイビングやシュノーケリングの人気スポットになっています。ウミガメやイルカと泳いだり、白い砂浜のビーチでくつろいだりと、想像するだけで魅力的なリゾート地ですね。

金融業

ケイマン諸島の産業として有名なのが「金融業」です。ケイマン諸島には、金融機関や会計事務所などが多数存在し、活気づいています。

ビジネスにおけるケイマン諸島の大きなメリットは、経済大国であるアメリカの近くに位置することです。アメリカに住む投資家やビジネスマンにとって、投資やビジネスでトラブルが起こった際にすぐに駆け付けることができます。逆に、チャンスが訪れた際も同様です。

また、アメリカとの時差がないことも魅力の一つです。金融業は取引時間にどうしても制約があります。アメリカ周辺に住む投資家にとって、自国と時差の大きい国での投資やビジネスは、スムーズな資金のやり取りができないこともあるのです。

租税回避地

冒頭でもお伝えしたとおり、ケイマン諸島には税制上のメリットがあります。その恩恵を受けるために、ケイマン諸島に籍を置いている会社がたくさんあるのです。

ケイマン諸島は、税収入の大半を「不動産登録税」と「輸入関税」で得ています。そのため、法人税は0%です。日本では約30%の法人税率が課されるため、その違いはとても大きいですね。

このような税制上の優遇措置がある地域は、「タックスヘイブン(=オフショア地域、租税回避地)」と呼ばれます。

法人の設立や資金繰りがスムーズにできることから、産業の乏しい小規模な国でも、海外から企業や資金を呼び込むことができるのです。

その反面、その地域特性に目を付けられ、マネーロンダリング(不当に得たお金の出どころを分からなくし、正当に得たお金と見せかけること)に利用されてしまうこともあるのです。

オフショア投資について

ケイマン諸島のようなオフショア地域で投資を行うことを「オフショア投資」といいます。ここでは、オフショア投資のメリットや注意点、投資成功のポイントなどについて解説していきます。

オフショア投資のメリット

1、利回りが高い

「税率が著しく低い、もしくは課されない」ということは、その分、顧客の資産が増えることを意味します。税金として徴収される分を投資に回すことができるので、とても効率のいい資産運用になりますね。

日本では考えられないような高利回りを残している金融商品も多く、「利回りが高い(税金がかからない)」ことはオフショア投資の最大の魅力といえます。

2、投資商品が豊富

国内の金融商品を見ていると、「どこかで見たことがある」、「似たような商品が多い」と感じることもあるでしょう。

その点、ケイマン諸島を含むオフショア地域での資産運用は、投資対象(ファンド、地域)や元本保証などにおいて、他商品との差別化を図った特色のあるものが多いです。

国内の金融商品に物足りなさを感じる方は、多くの選択肢から自分のニーズに合った商品を選べる「オフショア投資」に目を向けると良いでしょう。

オフショア投資の注意点

効率のいい運用を期待できるオフショア投資ですが、詐欺が横行しているのも事実です。オフショア地域は海外であるため、顧客にとってはどうしても不透明な部分があり、その点を利用して詐欺案件を作り出す悪徳業者がいるのです。

本来、ケイマン諸島をはじめとするオフショア地域で投資をするためには、IFA(Independent Financial Adviser)を介することになっています。紹介者から「どのIFAに運用を任せるか」という話がなければ、そもそもIFAを介さないことになるため、詐欺案件を疑った方がよいでしょう。

また、紹介者が資金を集めて行方をくらます、いわゆる「ポンジスキーム(配当金詐欺)」の被害はいつまで経ってもなくなりません。

投資成功のポイントは「IFA選び」

オフショア投資を成功させるためのポイントは、優秀なIFAと信頼できる正規代理店を選ぶことです。

IFAであれば運用成績と企業規模がしっかりしていれば問題ありません。また、正規代理店(国内の仲介業者)であれば、下記の条件を満たしていれば優良な代理店といえるでしょう。

・海外金融機関(およびIFA)と直接業務提携している
・FPの資格を有している
・海外投資のデメリット、リスクをきちんと説明してくれる
・海外金融商品投資のデメリット、リスク、手数料をきちんと説明してくれる
・担当者自身が海外投資を実践している

金融商品だけでなく、IFAと正規代理店をしっかりと選定することが、あなたの大切な資産を守ることに繋がります。

まとめ

今回は、「ケイマン諸島の概要」や「オフショア地域で投資を行うポイント」について解説してきました。

「タックスヘイブン」は、脱税疑惑のニュースで取り上げられたことも記憶に新しく、マイナスのイメージを持つ方もいるかも知れません。ただ、オフショア投資自体は詐欺ではなく、効率的な運用手段の一つです。

どのような物事にも様々な側面があるので、情報をきちんと収集し、適切な投資を実践するようにしましょう。

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