海外投資の知識を身につけるためにはセミナーを活用するのも一つの手です。
今の時代、インターネットや本でもすぐに調べられますが、セミナーで直接人と対面することで吸収できることもたくさんあります。
あまりにも高額なセミナーはおすすめしませんが、良心的な参加料だったらセミナーを利用するのも賢い方法といえるでしょう。
しかし、海外投資セミナーには詐欺的な手口を使って参加者から多額の金銭を搾り取る業者がいるのも事実です。
日本では海外投資が浸透していないので、怪しい海外投資セミナーは跡を絶ちません。
安全に海外投資を始めたいなら、詐欺業者に騙されないように怪しい海外投資セミナーの特徴を頭に入れておきましょう。
こちらの記事では、怪しい海外投資セミナーの特徴やよく使われる詐欺手口について紹介していきます。
海外投資セミナーってどういうもの?
投資系のセミナーと聞くと、怪しい印象を持たれますが、真っ当な海外投資セミナーもあります。
無料で開催しているところも多く、会場費用のみで参加できるセミナーも多いです。
参加費があったとしても3,000~5,000円程度が相場でしょう。
参加費が数十万円だったら、詐欺だと疑ったほうがいいです。
真っ当な海外投資セミナーで聞ける内容は基本的には下記の通りです。
- 利回りの良い投資商品
- 投資をする上でのリスク
- 海外投資を始める流れ
真っ当な海外投資セミナーだったら海外投資のメリットだけを推すことはせず、リスクについても丁寧に説明してくれます。
また、海外投資セミナーの運営者はIFAなどの仲介業者が多いので、出資者が資産をファンドに投資するまでの流れを丁寧に解説してくれるはずです。
怪しい海外投資セミナーの特徴
詐欺業者が実施する怪しい海外投資セミナーには特徴があります。
海外投資セミナーに参加した際には、これから紹介する特徴が当てはまるなら詐欺かもしれないので疑ってかかりましょう。
リスクの説明がない
怪しい海外投資セミナーにはリスクの説明がありません。
投資には多少のリスクがつきものなのですが「必ず儲かる」とか「絶対に元本は保証される」といった謳い文句で投資商品を勧めてきます。
ありえない高利回りを提示
海外投資は高い利回りが魅力的なのですが、どんなに高くてもせいぜい10%~15%です。
しかし、詐欺業者は30%の利回りが出るなどといって、相場よりもかなり高めの利回りが出ると押し出します。
こんなことはありえません。仮に年利で30%ほどの利回りが出たとしても一時的としか考えられません。
公的機関から委託・指示を受けていると言う
「金融庁から、委託・指示などを受けている」といって、勧誘をしてくる業者もいます。
セミナー中に投資商品を勧誘してきたら詐欺を疑いましょう。
この謳い文句は、投資詐欺によく見られる手口です。
ちなみに金融庁などの公的機関が民間業者に投資勧誘を委託・指示することはありません。
公的機関を装う
詐欺をおこなっている海外投資セミナーでは公的機関っぽい名称で活動しているところも少なくありません。
- 金融庁
- 財務省財務局
- 消費者庁
- 消費生活センター
- 証券取引等監視委員会
上記の公的機関の名称を使って、セミナーを開催している場合もあります。
また、公的機関じゃなくても公的機関を匂わせるような名称を使うこともあるので注意してください。
海外投資セミナーで使われる詐欺手口
海外投資セミナーで使われる詐欺手口はある程度、体系化しています。
主に3つの手法で詐欺を行うので騙されないためにも覚えておくことをおすすめます。
ポンジ・スキーム
ポンジ・スキームは複数の投資家からお金を集め、一定期間だけ集めた金額の一部を投資家に配当する手法です。
出資者に対して
出資金を運用して配当金を毎月支払う
と言って、お金を調達します。
ですが、実際には集めたお金は運用しておらず、複数の投資家から集めたお金の一部で配当しているだけです。
自転車操業的なやり方なので、長期間にわたって配当することができません。
そのため、出資を始めてから一時的には配当金が入ってくるので信じてしまいがちですが、しばらく経つと全く配当が支払われなくなり、逃げられてしまいます。
劇場型
劇場型は複数の人物が手を組んで出身者を騙す手法です。
さくらを用意するのはマーケティングにおいてよく使われることですが、詐欺に利用するのは絶対にいけませんよね。
セミナーでよく使われる手法なので、ありがちなシチュエーションを紹介します。
例えばAさんとBさんがグルだったとします。
何も知らないセミナー参加者がいる前で
X社の未公開株を安く売るので買いませんか?
X社の未公開株を探しているんですけど、売ってくれませんか?
というやりとりを見せます。
このやりとりを見た参加者は
この株はすごく有望なのかも…
と思い込みやすくなります。
あたかも第三者が投資商品に魅力を感じているように見せることで、客観的に見ても信頼できそうな商品だと見せることができます。
劇場型はセミナーによくありがちな手法なので気をつけてください。
ネットワークビジネス
海外投資セミナーではネットワークビジネスに勧誘するケースもあります。
ネットワークビジネス自体は合法なのですが構造上、誰かが損するビジネス体系です。
ネットワークビジネスは勧誘して新規の会員を増やしていくことで会員費の一部が自分のもとに入ってくる仕組みです。
どのネットワークビジネスも毎月数万円の会員費を支払わなければなりません。
つまり、一人も紹介できなければ、マイナスになるしかないのです。
ねずみ講と似ている体系なので違法だと誤解されがちですが、ネットワークビジネスは会員だとそれ相応の商品やサービスを受けることができます。
ねずみ講はそもそも商品がなかったり、会員費に相当しない商品しかなかったりします。
ネットワークビジネスで紹介料を稼ぐために海外投資セミナーを開催しているところも多いです。
怪しい海外投資セミナーで紹介される投資商品
投資商品そのものが悪いというわけではありません。むしろ有名で人気のある商品だからこそ詐欺に使われるケースが少なくないのです。ここでは詐欺によく使われる海外投資商品を紹介します。
海外FX
海外FXはハイリスク・ハイリターンの投資商品です。
勝手に機械が為替を売買してくれる『自動売買ソフト』を売ってくるケースはほとんど詐欺と思ったほうがいいでしょう。
実際に購入すると、全然利益が出なかったり、そもそもソフトをもらえなかったりします。
海外積立投資
海外積立投資はポンジ・スキームを使って、紹介されやすい投資商品です。
例えば100万円を投資して、毎月5%の配当金をもらうことになれば、5万円の配当金をもらえることになります。
しかし、それは最初の数ヶ月後だけでいずれもらえなくなり、運用すらもされません。
仮想通貨
仮想通貨は劇場型を使ってやられる場合が多いです。
仮想通貨の推移予想はほぼできませんが、
これから需要が増加する仮想通貨を今のうちに購入しましょう
と言って、資金を預かり、代わりに運用する契約を結ぶように言われます。
しかし、
- 代金を支払ったが解約できない
- 高値で買い取ると言われたが、約束どおりに買い取られない
このような事態に陥ってしまいます。
海外投資セミナーに参加する時の注意点
海外投資セミナーに参加する時には、詐欺かどうかを見分ける必要があります。
怪しい海外投資セミナーに引っかからないためにも見るべきポイントを紹介していきます。
運営会社・講師のプロフィールを確認
その海外投資セミナーの主催はどんな会社・個人がやっているのかを詳細に確認しましょう。
セミナーの告知の際には経歴が公表されているはずです。
運用成績や資格などを見て信頼に足る人物なのかの判断材料となります。
思慮深く疑う
どんなに信頼できそうなセミナーだとしても100%信じることはやめましょう。
人間の心理的に他の人が言う意見に対して信じるといった性質があります。
バンドワゴン効果とも言いますが、他の人が
この商品、めっちゃいい!
とべた褒めしていると、自分もその商品に対して良いイメージを持ちます。
他人の意見は受け流すようにして、商品の特徴そのもので判断するようにしましょう。
その場で即決しない
海外投資セミナーで素晴らしい商品に巡り会えたとしてもその場で即決はしないでください。
というのも、セミナーに参加していると、アドレナリンが分泌されて、ハイな気分になっていることが多いからです。
セミナー直後は的確な判断を下せない状態になっているので、素晴らしい商品と出会ったとしても一旦翌日まで寝かせておきましょう。
投資には冷静な判断が必要不可欠です。
もし海外投資セミナーで詐欺に遭ったら
もし、海外投資セミナーで詐欺に遭ったら2つの対処法があります。
弁護士に相談
まずは弁護士に相談です。
しかし、訴訟して勝ててもお金が戻ってくることはほとんどないのが実情なのだとか。
それだけでなく弁護士費用が高くついて、マイナスになる恐れがあります。
裁判沙汰にすると、時間もお金も持っていかれるので、それが嫌な場合は新たな信頼できるファイナンシャルプランナーを見つけるようにしましょう。
ファイナンシャルプランナーに相談
信頼できるファイナンシャルプランナーに相談しても詐欺で失ったお金は元に戻りませんが、今の資産をどのように運用していけば失ったお金をペイできるかを考えてくれます。
より優秀なIFAを見つけることがポイントとなるので、IFA選びには慎重になりましょう。
まとめ
詐欺を行う怪しい海外投資セミナーに引っかからないためには下記のことが大切となります。
- 投資先の会社の所在、詳細を確認する
- 運用状況を逐一確認できるか
- 投資ファンドのスキームに第三者機関が介在している確認
「自分は詐欺に引っかからないから大丈夫」と思っている人が一番危ないので、海外投資のプロであるIFAをつけるのがおすすめです。
しかし、IFAを名乗って詐欺を働く業者もいるので、当サイトでは信頼できるIFAを無料で紹介しています。
「信頼できるIFAを紹介してもらいたい」という方はお問い合わせページからご相談ください。
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