オフショアとは? 世界中のオフショア金融センターを紹介!

海外投資の基礎知識

日本でも海外投資が広まってきたので、「オフショア」という言葉を聞いたことがある人も増えてきたのではないでしょうか?

投資でいうオフショアとは、オフショア地域(非課税地域)のことを指します。また、「オフショア金融センター」という言われ方もします。

ただ、実際にオフショアがどこにあるのか知っている人は少ないかもしれません。

「オフショア地域ってどこにあるの?」
「日本にもオフショア地域はあるの?」

のようにいまいちピンとこない人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、オフショア地域に関して具体的に解説していこうと思います。

オフショア地域とは?

オフショア地域とは、税金がかからない地域、もしくは税率が非常に低い地域のことを指します。

ビジネスで使用される場合は「海外で」という意味になりますが、金融においては「租税回避地(タックスヘイブン)」という意味で使われます。

※ヘイブンとは「回避地」です。ヘブン(天国)ではありません

世界には数十箇所のオフショア地域があり、その地域で投資をすることが資産を大きく増やすことができます。理由はもちろん、税金(キャピタルゲイン税など)がかからないためです。

実際に日本でも、数十万人がオフショア地域で資産運用をしているといわれています。この記事を読んでいるということは、あなたもオフショア地域で資産運用をしているのではないでしょうか?

アジアのオフショア地域

ここからは地域別にオフショア地域を紹介していきます。まずは「アジアのオフショア地域」です。

アジアで有名なオフショア地域は「香港」と「シンガポール」です。

香港

香港は日本人に最も身近なオフショア地域として有名です。金融都市として非常に発達しており、HSBCスタンダードチャータード銀行(本店はイギリス)などの大銀行が存在しています。

また、海外投資において非常に重要なポジションを担っているIFA(Independent Financial Adviser:独立系ファイナンシャルアドバイザー)があるのも、基本的には香港です。

香港には数百ものIFAが存在しているため、選択に迷うかもしれません。当サイトではおすすめのIFA(運用成績が良い、対応が良いなど)も紹介しているので、下記の記事を参考にしてみてください。

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シンガポール

シンガポールも世界有数の金融センターとして有名です。金融センターの国際競争力を示す「世界金融センター指数」でも、世界第5位に位置しています(香港は世界第4位)。

2021年版 世界金融センター指数(GFCI)ランキング

以上のように、香港とシンガポールはオフショア地域として有名なだけでなく、金融センターとしても確固たる地位を築いているのです。

カリブ海のオフショア地域

続いては、カリブ海のオフショア地域です。カリブ海はメキシコ湾の南、大西洋に隣接する水域で、大小様々な島が点在しています。

カリブ海で有名なオフショア地域は、「ケイマン諸島」と「ヴァージン諸島」です。

ケイマン諸島

ケイマン諸島にはあまり良くないイメージを持っている方もいるのではないでしょうか?

マネーロンダリング(不当に得たお金の出所を分からなくし、正当に得たお金と見せかけること)に使われていた地域ですし、ペーパーカンパニーもたくさんあります。

現在はかなり是正されており、不透明な部分はなくなったといわれています。金融監督制度が整備されたことにより、マネーロンダリングなどの犯罪行為はできなくなっているのです。

また、ケイマン諸島の保険会社として有名なのが「インベスターズトラスト(ITA)」です。日本人にも人気の金融機関なので、興味がある方は下記の記事をご覧ください。

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ヴァージン諸島

ヴァージン諸島はイギリス領とアメリカ領に分かれている珍しいオフショア地域です。

○○領とは、「○○に保護されている」という意味です。アメリカ領であればアメリカに保護されていて、イギリス領であればイギリスに保護されています。

参考:お金のガイドブック

オフショア地域としては有名ですが、日本人が海外投資を行える金融機関はないようです。

ヨーロッパのオフショア地域

最後にヨーロッパのオフショア地域を紹介していきます。ヨーロッパで有名なオフショア地域は、「マン島」、「スイス」、「ルクセンブルク」です。

マン島

マン島はイギリスのグレートブリテン島とアイルランドの間にある小さな島です。「マン島TT」という世界的なバイクレースが開催されています。

一般の人には認知されてないマン島ですが、オフショア地域としては非常に有名です。世界有数の金融機関(RL360、フレンズプロビデント、アクサ、チューリッヒなど)がいくつも存在しており、信頼性・安全性は世界トップクラスです。

また、もしこれらの金融機関が破綻したとしても、「投資家保護法」により顧客の資産は保護されています(時価総額の最大90%まで)。

※投資家保護法:その名の通り、投資家(の資産)を保護する法律。マン島政府が施行している

対象となる資産は「元本」ではなく「時価総額」です。そのため、運用をして増えた資産も保護の対象になるのです。

ただ、「最大90%」となっているので、どれほどの資産が保護されるのかは実際に金融機関が破綻してみないと分かりません。それでも、今までにマン島の金融機関が破綻したことがないことを鑑みると、基本的に破綻の心配はしなくてよいでしょう。

マン島には、「RL360(ロイヤルロンドン360)」という世界的に有名な保険会社が存在しています。日本人が契約している海外保険会社の中では、最も契約数が多いといわれているのです。下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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スイス

スイスも世界的に有名なオフショア地域です。

19世紀初頭に永世中立国となったことを知っている人も多いと思いますが、それゆえに資産が安全に保全されているのです。

永世中立国:永世中立を認められている国。 条約により、永久に他国間の戦争にかかわらない義務がある。スイスの他に、オーストリアも永世中立国である。

資産保全に適しているため、古くからプライベートバンクが発展してきました。ただ、プライベートバンクに運用を依頼するには、数千万円もの資金が必要になります。

ルクセンブルク

あまり知られていませんが、ルクセンブルクも世界的な金融センターです。

ルクセンブルクの政治や経済は安定しており、IMF統計の一人当たりのGDP(国内総生産)は世界1位です(2020年)。

世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF)

日本人がルクセンブルクの保険会社で海外投資を行うこともできますが、優良な金融商品ではないのでやめておいた方がよいでしょう。詳しくは下記の記事で紹介しているので、気になった方はご覧ください。

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まとめ

今回は世界中のオフショア地域(オフショア金融センター)について詳しく解説してきました。

非課税地域で運用することで顧客も大きな恩恵を受けられるため、世界的な金融機関に運用を依頼してみてはいかがでしょうか?

ただ、日本人である以上、最終的には税金を払わなくてはなりません。それでも、オフショア地域で運用中は非課税というのは、資産を増やす上で非常に大きなメリットになります。

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