あなたは「プレミアトラスト(Premier Trust:PA)」をご存じでしょうか?
日本人が契約できる海外金融機関はいくつかありますが、プレミアトラストはその中でも比較的新しい金融機関です。
本日は「プレミアトラストの評判」や「プレミアトラストの商品」について解説ていきます。ぜひ最後まで目を通し、自分に合った金融機関・金融商品であるかどうかを見極めましょう。
プレミアトラスト(Premier Trust:PA)とは?
プレミアトラストは、2005年に設立された「プレミア・アシュランス・グループ」に属する信託会社です。
プレミアトラストはカリブ海に位置するイギリス領ヴァージン諸島に籍を置いています。
イギリス領ヴァージン諸島は租税回避地(タックスヘイブン)であるため、低い税率で効率よく運用利益を上げることが可能です。
また、プレミアトラストはエンジニアが設立した企業です。最先端のテクノロジーを駆使した経営を行っており、世界100カ国で顧客を獲得しています。
プレミアトラスト(Premier Trust:PA)の商品
次に、プレミアトラストの商品について詳しく解説していきます。
インデックスファンドへの投資
プレミアトラストの商品は、インデックスファンドを軸に中長期的に運用していくのが特徴です。「元本確保」、「手数料が比較的低い」といった特性があるので、初心者でも始めやすいオフショア投資と言えるでしょう。
投資対象となるインデックは、欧米から新興国まで多岐に渡ります(下記参照)。ファンドマネージャーの運用で利益を狙うのではなく、これらのインデックスファンドに基づいた投資が行われるシンプルな仕組みになっているのです。
・S&P500
アメリカの代表的な株価指数。米国の代表的な企業500社の株価が反映されている
・MSCI ACWI IMI
世界株式に対する株価指数
・S&P Asia 50
先進国、新興国を含む約30か国を対象にした株価指数。Asiaという言葉は入っているものの、対象国には米国、カナダ、オーストラリアも含まれている
・FTSE 100
ロンドン証券取引所の株価指数。イギリスの株価を表している
・EURO STOXX 50
ユーロ圏の先進11ヵ国の株価指数。50社の銘柄で構成されている
・MSCI EAFE
アメリカとカナダ以外の先進国の株価指数。日本企業の投資割合も多い
・MSCI Emerging Markets IMI
新興国の株式指数。24カ国の新興国の株価が反映されている
・MSCI World
先進国の株価指数。23カ国の先進国の株価が反映されている
代表的な2つの商品
プレミアトラストには「プロベスト・プリンシパル・プロテクション」、「プレミア・プリンシパル・プロテクション」という2つの代表的な商品があります。
プロベスト・プリンシパル・プロテクション
積立型のプランです。長期積立を前提にしており、満期ごとに元本確保額が決まっています。プレミアトラストの中では最もメジャーな商品です。
・拠出額:年間2,400ドル以上(毎月200ドル以上)
・満期:15年、20年、25年の中から選択
・元本確保:積立期間に応じて元本確保額が決まる
15年:140%
20年:150%
25年:160%
※途中で減額や一部解約をすると元本確保が適用されなくなる
・ボーナス:積立期間に応じてボーナス額が決まる
10年目:10年間の拠出額の10%が付与される
その後5年ごと:5年間の拠出額の8%が付与される
プレミア・プリンシパル・プロテクション
一括型のプランです。100%の元本確保がある一括払いプランです。
・拠出額:10,000ドル以上
・満期:5年、7年、10年
・元本確保:満期までの保有で100%
※途中で減額や一部解約をすると元本確保が適用されなくなる
・ボーナス:満期に応じてボーナス額が決まる
5年:拠出額の1.5%が付与される
7年:拠出額の3%が付与される
10年:拠出額の5%が付与される
「元本確保」に注意!
プレミアトラストの商品は「元本保証」ではなく、「元本確保」です。
元本確保:特定の条件を満たさないと元本が保証されない
プレミアトラストにおいては、「満期まで積み立てを続ける」という条件を満たさないといけないため、運用途中に減額や一部解約をしてしまうと元本が保証されなくなってしまうのです。
使途がない、もしくは超長期運用が可能な資金であることが、大前提なのです。
また、同社の商品の中には、元本確保がない「プレミア」「プロベスト」という商品もあります。これらと混同しないように注意しましょう。
プレミアトラスト(Premier Trust:PA)の評判
続いて、プレミアトラストの評判について紹介していきます。
格付けについて
プレミアトラストには格付け評価がありません。なぜなら、運用資産をセイブルトラストという第三者機関に任せているからです。
顧客の資産は、プレミアトラストから完全に分離され、セイブルトラストが保有するスイス・ユニオン銀行の信託口座にて管理されます。
プレミアトラストは顧客の運用資金には一切手をつけないため、経営の透明性は高いと言えるでしょう。
スイス・ユニオン銀行は格付けも高く、日本にも法人オフィスがある(東京・大阪・名古屋)という点でも、安心感がありますね。
ロイズ保険市場のカバーホルダー認定
もう一つの信頼の証として挙げられるのが、「ロイズ保険市場」のカバーホルダー認定を受けている点です。
ロイズ保険市場は、保険業界のリーダー的ポジションです。そこから保険を請け負うライセンスがあると認められているのは評価できると思います。
プレミアトラストの口コミ
実際にプレミアトラストを契約した方の口コミを、ツイッターから引用します。
プレミアトラストはオフショア投資の中では比較的手数料が安いですが、株式等の投資に慣れた人にとってはやや割高に感じるようです。
また、「新しい会社であり実績が乏しいのが不安」、「満期時に確保される元本は円ベースではない(為替リスクがある)」といった口コミもありました。
とはいえ、比較的リスクが低く、日本の銀行預金からは考えられない利回りを残せるのは事実です。
プロベスト・プリンシパル・プロテクションであれば少額からでもスタートできるので、海外資産形成の一部として検討するのはありかもしれません。
海外金融商品の王道とは?
ここまでプレミアトラストの会社概要や金融商品について紹介してきました。
ただ、プレミアトラストは海外投資の王道ではありません。どちらかというとマイナーな会社なので、プレミアトラストの金融商品を勧める業者はほとんどいません。それにも関わらずプレミアトラストを勧めているのであれば、その業者はプレミアトラストと強い繋がりがあることが推察されます。
海外積立商品であれば「RL360の Regular Saving Plan」もしくは「インベスターズトラストのエボリューション」、海外生命保険であれば「サンライフのライフブリリアンス」もしくは「サンライフのヴィクトリー」が王道です。
海外投資を検討するのであれば、これらのいずれかを検討すれば後悔はしないはずです。詳しくは下記の記事で解説しているので、参考にしてみてください。
まとめ
プレミアトラストについての理解は深まりましたでしょうか?
資産運用が国民に浸透していく中で、投資の手法や投資先も多様化しています。その中で、インデックス投資が軸となったシンプルな商品は、運用実績も確認しやすく、成果にも結び付きやすいと言えるでしょう。
この記事があなたに合った海外金融商品を見つけるきっかけになれば嬉しいです。
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